子供も大人も疲れていたら……

読売新聞の教育相談に、こんな質問が出ていました。

勉強などに意欲的になってくれない息子

中学3年の一人息子に関する相談です。サッカーの部活動も6月に引退し、受験勉強を本格的に始める時期ですが、いまだに志望高校も決めず、生活態度もだらしなく、学校への提出物さえも意図的に思えるぐらい失念している有り様です。妻も感情的に頭ごなしにまくしたて、それに対し息子も無言で反抗的になり、時に自閉的状態にも感じられます。

これに馬場章という方が答えているのですが、結論から言えば、「家族同士で、互いを認め合い尊重し合うことから始めよう」でした。

そうなのでしょうが、父親も失業中ともなると、それも非常に困難な道なのでしょうね。
母親が感情的になるのも分かります。


同じような質問に、明橋大二先生も答えていて、これも同じ読売新聞の記事なのですが、

勉強しない息子

質問、答えとも男性と女性の違いについて言及されています。
なので、中3の例とはかなり違いますが、これも結論を言えば「おおらかに見るようにしよう」ということです。


実際の解決策については、個々で変わってくるのでしょうが、とどのつまり、気持ちの転換が必要です。

明橋大二先生の「10代からの子育てハッピーアドバイス」には、「疲れている子供を、これ以上疲れさせてはならない」という内容のものがあります。

子供が疲れてやる気を失っている時に、「もっと〜したら?」「どうして〜しないの?」「いつになったら〜するの?」などという言葉は、禁句です。
生きていることで精一杯の人に、更にこう言い立てると、今現在生きていることさえ否定されることになってしまうというのです。

家族全体がそうならば、これはよほどの意識改革が必要なのでしょうね。大変……。

子供だけでなく、疲れている大人にも、「いまのままでいいんだよ」という認めてあげる言葉が、必要なのかもしれません。