感情を表せる環境が素晴らしい

無いのが不思議だったのですが、今日ようやく見つけました。
明橋大二先生のホームページを。

まさかコンサートを開かれているとは知りませんでした。是非、一度聴いてみたい!


さて、それはそうと、ギャーギャー泣く子や騒ぎ立てる子は、どうしても嫌われがちです。

電車や病院など公共の場で、ギャーギャーわめいて走り回っている子供を見て、
「あらあら、元気でいいわねー」と目を細めてみている人の気持ちがまったく理解できません。
「このような場で!うるさい!」としか感じません。
また、どう見ても不細工な(失礼)子供を見て、
「いやーん、かわいー♪」と頭を撫でにいく人の気持ちがまったく理解できません。
単に、「不細工だ…」と思うだけです。
教えてgoo  子供が嫌いで何が悪い!

何とも言えない質問なんですが、「子供が嫌い」なら嫌いで別に構わないことですが、愚痴のはげ口のようにネットで同意を求めるのも、なんだかなあ、とは思います。
「自分もかつては、子供だったじゃないですか」と説明しても、聞きそうにない方ですね。
寛容がないのも、寂しい話です。

とはいえ、前回も書きましたが、電車やバスの中、スーパーなどで泣いたり騒いだりする子は、やはり「目障り」と思うのは、いつの時代も変わらないと思います。
問題は、自分がどう受け止めるか、なのでしょうね。


その術になるかどうか分かりませんが、明橋先生の本にも「子供の泣き声を聞くと、イライラする。どうすればいいか」という質問に答える章があります。(子育てハッピーアドバイス3:明橋大二 著

この質問は、「そんな子供をどう強く育てるか」という内容なのですが、上のようなパターンでも参考になると思いますので紹介します。

泣く、といのは、自分の感情を表現することで、子供の心の成長のために、とても大切なことなのです。
そしてそれは、その後、子供が、自分の気持ちを言葉で表現できるようになるためにも、とても大切なプロセスです。

と、指摘してあります。

つまり、子供が泣こうとすると、大人はどなったり叩いたりして泣かないようにします。
子供はやがて、泣くとひどい目にあうと分かるので、やがて泣かなくなります。
これは一見、よさそうに見えますが、それとともに、子供の喜怒哀楽の表情は奪われ、心配な状態になるというのです。

思い切り泣く子、騒ぐ子は、自分の気持ちを素直に表現できている子供で、とてもよいことなのです。
「泣く」「よしよししてもらう」「泣き止む」という過程を繰り返すことで、自己表現を育み、成長すれば逆にたくましくなって、ちょっとしたことでは泣かなくなるそうなのです。

幼い子供が泣くこと、騒ぐことは、それは悪いことだという風潮はありますが、そういった喜怒哀楽の感情は、人間形成の上でとても大切なことであり、それを育むことが、逆に「キレる子」になることを防ぐ近道だと明橋先生は説明しています。


なるほど、キレやすい子(大人も含めて)は、時期はいつにせよ、大人や他人によって感情を「抑圧」されてきた人なのかもしれません。

キレやすい大人も増えてきたのは、「子供嫌い」の風潮が生み出した一つの結果なのかもしれませんね。


感情豊かな、素晴らしい大人に育ってもらいたい。そういう目を持てば、泣く子供を見ても、寛容の心で眺めることができるかも。